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『後期研修医のお誘い』

はじめまして。この後期研修医ブログをご覧になっている方の中には、精神科に興味をもっている医学生や後期研修先を探している初期研修医の先生方もいらっしゃると思います。今回は、そういった方々に私が後期研修医として半年間働いてみて感じたことを少しお話しして、当院で研修してみたいと思っていただけたらと思います。   

   私がこの半年で強く感じているのは、精神科は患者さん一人ひとりに合わせた診療が求められる個別性の高い診療科だということです。例えば、がん患者さんの場合(がんの種類にもよるとは思いますが)、画像検査や生検、血液検査など各種検査をして病期分類を行い、それに応じて手術や抗がん剤の選択、放射線治療などガイドラインに則って治療していきます。おそらく日本のどこの病院にかかったとしても治療方針に大きな違いはないでしょう。一方、精神科の場合、患者さんの疾患を病期分類して(例えば統合失調症のstageⅣといったような)、ガイドラインやアルゴリズムに則った画一的な治療をすることができません。それ故、きちんとした指導や教育を受けていないと自己流の診療に陥ってしまう危険性があります。当院では、後期研修が始まると最初から何人かの患者さんの主治医となり(私の受け持ち患者さんは現在8人)、各患者さんごとに違う指導医が付きます。前述したように精神科は画一的な診療が困難であるがために、医師によって面談の手法や処方の仕方にそれぞれの”色”が出ます。そのため、一人の指導医から学ぶよりも当院のやり方のように多くの指導医から学ぶ方が診療の幅が広がります。また、当院には現在20名もの精神科医が在籍しており、それぞれに得意分野(認知症、統合失調症、児童・思春期etc)があり、日常診療に困ったときにすぐに的確なアドバイスが得られる環境にあります。                                                                     また、初期研修医の先生の中には漠然と、”最初から民間病院ってどうなの?やっぱり始めは大学の医局に所属した方がいろいろ安心なんだけど…”と思っている方もいらっしゃると思います。私も最初はそう思っていました(笑)。若いうちから医局に属さないで民間病院にいると何となく不安で、“アウトロー”な感じがしますよね。しかし、当院について言えることはここにいて不利になるようなことは全くなく、むしろ精神科医として確実に成長できる場であるということです。例えば、後期研修医の最初の目標として精神保健指定医の取得がありますが、取得に必要なレポート症例は当院だけで間違いなくそろいます。病院によっては、来院する患者さんの疾患に偏りがあるためにレポート症例を経験するのに他の病院へ行くこともあるようですが、当院には様々な患者さんがいるためその心配は全くありません。また、精神保健指定医だけでなく専門医を取得することも可能で、現在当院在籍医師の精神保健指定医、専門医の合格率は100%となっています。さらに、研究に興味のある先生は積極的に学会発表をしていたり、大学で研究をしていた先生もいらっしゃるので、民間病院だからといってアカデミックなことができないということもありません。                                     これらのこと以外にも、まだまだここに書ききれていない当院の良さ(院長先生の凄さ、医局のいい雰囲気、コメディカルの優秀さetc)はいっぱいあります。ここに書けない良さ(給与面など)もいっぱいあります(笑)。興味を持ってくださった医学生・初期研修医の先生は是非一度見学に来ていただいて、当院の良さを実感して下さい!