当院は、旭川の東側にあり大雪山の山々が見えるとても広々とした自然豊かなところにある病院です。
1957年から続く精神科病院で、現在は精神科救急も担い、北海道で道東北中心の地域精神科医療にも対応しています。急性期から回復期、退院支援、訪問看護とチーム医療として地域とも連携しながら医療・看護を提供しています。
看護部では、病院理念に基づき、精神科専門職として看護職員一人ひとりが安全で安心な看護を提供できるよう取り組んでいます。看護職の専門性を高めるためにレベルに応じた研修を基に新人看護師、中途入職者のフォロー研修、精神科基礎研修、看護技術研修、看護研究等の様々な教育に力を入れています。
医療従事者としてそれぞれが医療接遇や倫理観を磨き、地域に寄り添い地域の方々のために精神科医療・看護・福祉にも貢献できることを目標に地域のみなさんに選び続けられる病院を目指し努力していきたいと思います。
令和6年4月 看護部長 白川 幸子
【先輩からのメッセージ】
富良野看護専門学校卒業 |
「精神科救急急性期医療入院料病棟の看護師として」
私の所属している病棟は道北圏で唯一の精神科救急急性期医療入院料病棟です。24時間体制で電話相談や外来診療、救急対応をしています。主に急性期症状の患者さんが入院しており、応急入院や緊急措置入院などあらゆる入院形態に対応できるようになっています。
私は学生時代に、圭泉会病院の慢性期病棟にて実習した際、コミュニケーションや疾患理解の難しさを痛感し、それと同時に精神科看護の奥深さに惹かれ精神科看護師を目指しました。精神科では、患者さんに寄り添ったコミュニケーションによる心のケアや日常生活へのサポートが重点となります。心の病気は数値やデータとしてはなかなか表せず、患者さんの表情や言動などによってコミュニケーションをしっかり取り、向き合うことで状態理解ができてくるため、自分の看護力・判断力が大事になってきます。また、関わり方が難しい症状も多く自分一人だけではなく多職種を含めたチームでの情報共有も重要となり、そこでまた違う考え方やアプローチ方法を学ぶことが出来るため日々、自分の成長につなげることができます。
急性期病棟では入院時から退院に向けてのアプローチが始まるため、先を見据えた看護が必要となります。多少の変化にも気付く観察力も必要であり、日々、自己研鑽に励んでいます。入院してきた患者さんが元気に退院する姿を見るときには看護師としての達成感が得られるとともに、今後も頑張ろうという気持ちになります。
私は現在子どもが二人いて育児中ですが、急な休みにも対応してくれ、子育て世代にとってはとても働きやすい環境です。仕事もプライベートも充実し、自分が目指す看護師に向けて取り組むことが出来、研修も基本的な事から応用編まで様々なことを学んでいます。これから精神科看護を目指すという方々、是非私達と一緒に働いてみませんか。スタッフ一同、お待ちしています。
富良野看護専門学校卒業 |
「ママナースとして」
私は圭泉会病院に入職して10年目になります。初めは身体合併治療病棟でしたが、精神科治療・ケア病棟に配属になってから5年が経過しました。
今の病棟に配属になった当初は不安な日もありました。そんな中で毎日患者様と接しているうちに、精神疾患を持ちながらも自分らしく楽しい日常生活を送ろうとしている事がわかりました。その生活の手助けを私たち看護師ができたらと思う日が増え、精神科看護師として関わり方を学び薬物療法・通電療法についても学びを深めていく事が出来ました。
私は、子供がいて育児をしながら働いています。毎日家事・育児をして仕事をすると1日が慌ただしく終わります。なるべく子供の事に生活の重心をおきたいと思い、日々の成長や変化を逃さないように毎日子供達と接しているつもりです。それでもゆっくりと子供の話を聞いてあげられない時や、子供の行事を忘れている時もありました。こんなママでいいのかと思う時もよくありますが、「お仕事行ってらっしゃい」と送り出してくれる子供達を見ていると頑張ろうと思えてきます。「ママは病院で注射するんでしょ?」「ママは病気の人を治すんでしょ?」と私の仕事について聞いてくることもあり子供が興味をもってくれているのだなと誇らしく嬉しく感じる時もあります。
現在働いている病棟には子育て中のスタッフも多く、理解・相談し合える環境にあります。子供も小さく急な受診や学校の行事で休まなくてはいけない日も多いですが、そんな時も病棟の皆さんに助けてもらいながら子育てと仕事を両立しています。
この職場だからこそ働くママでいられるのだろうと感じています。
これからも看護師としてもスキルアップ出来るように頑張りたいと思います。
旭川圭泉会病院の理念に基づき、精神科の専門職業人として心温まる看護サービスが提供できるよう、常に自己研鑽し選ばれる病院を目指します。
看護部門では、「決してひとりで困らない。問題はみんなで解決していこう」をモットーに互いに助けあっています。また、スタッフ一人ひとりが目標を持って業務に取り組めるよう、到達目標を設定しフォローしています。
職員が「自主性」「主体性」「豊かな人間性」をもつ人として成長できるよう、教育・訓練の場を提供し、専門性を追及した人材育成を目指します。
教育プログラムの充実を図り、スタッフ一人ひとりが向上心をもって自己研鑽できるよう活動できる。
毎年、職員に“受けたい研修”の希望調査を行い、『楽しく学べる』をモットーに研修内容を変更し行っています。
この他、年間を通してe-ラーニング(学研ナーシングサポート)の研修を実施しています。
看護部研修の一部をご紹介します。
※当院では年に2回、入職者を対象に行っています。
当院では、看護師・准看護師・看護補助者すべての職員が、精神科の基礎となる研修を受講しています。全職員が精神科の知識を十分に習得した上、臨床現場で活躍します。
ベテラン看護師が入職1~2年目の看護師に対し、基礎的な看護技術を講義+実技双方の面からわかりやすく指導します。新しく「血管刺入デモ機」や、「吸入・胃管・気管切開シュミレーター」、「導尿シュミレーター」を導入し、じっくり手技を学ぶことができます。
2019年から開始している「院内認定BLS研修」では、一次救命に必要な知識・技術をしっかり訓練し、筆記テスト・スキルチェックを実施しています。合格者のみ「院内認定BLS」の修了証・修了カードを発行し、2年後の更新日まで各病棟の蘇生リーダーとして力を発揮しています。2019年には、旭川消防本部隊員の皆様に来ていただきBLS指導をしていただきました。
精神科医療では、CVPPP(包括的暴力防止プログラム)で適切な介入により「ケアする」と考えることが重要になります。当院では日本精神科看護協会CVPPPの研修を受講したトレーナーが、講義+実技双方から指導します。
毎年、当院に在籍する看護補助者全員に対し実施しています。腰痛軽減や職員・患者安全のため、介護補助具の適切な使用法を実践しながら練習します。
新入職員には、必ずプリセプターが付きます。看護技術の指導だけではなく、電子カルテの操作も優しく教えてくれます。プリセプターだけではなく、職員が一丸となって新入職員の成長を応援します。
毎年、各病棟1題の看護研究に取り組み、看護に対する理解を深めています。また、学術大会への出題も行っています。
*学術大会出題先*
年間数名派遣。
精神科の救急から回復期リハビリテーションまでトータルサポートを担う当院では、各看護学校の臨地実習指定病院となっています。
受け入れ学校